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角田様より (2021)

我が家の柴犬女子「むぎ」は現在9歳です。

飼い始めてすぐに動物病院のしつけ教室に連れて行き15回くらい通いましたが一番問題の「咬む」事に対しては何の解決策も提示してもらえませんでした。散歩中はよその犬とすれ違う度にむぎが吠えかかるので相手の飼い主さんに謝りながら歩き、家では早く起こされ、寝る時はむぎを触ったり動かすと唸るので慎重にそっとソファーから抱いてケージに運んでいました(笑)

主人は少しでも犬に慣らせようとむぎを公園に連れて行っていましたがついに他の犬のお尻を咬んでしまいました。家族もむぎに咬まれ「これではいけない」と思った時、近所に住む柴犬の飼い主さんから祐子先生を紹介して頂きました。キラキラくりくりした眼で元気よくやって来た先生はじっくり話を聞いた後「時間はかかるけど直せます!」と言い切って下さいました。先生はいつも質問をきちんと受け止め色々な解決策を提案してくれます。犬の性格だけでなく飼い主の性格もよーく見ていてそれぞれに合ったトレーニングを単に見せるだけでなく「出来るまで!」飼い主と一緒にトレーニングです。常に全力・真剣!その熱意と圧はすごいです(笑)もちろん優しさとユーモアもたっぷりなので楽しくて笑いが絶えません。「むぎの根本(=嫌な事があれば咬む)に迫ります」という緊張感あるトレーニングでは「ギャンギャンガルガル!」先生に咬み付こうとするむぎにさすがプロというトレーニングをして下さいましたが、その直後でも「おいで」と言われるとむぎが先生にすり寄って行ったのは驚きで優しさと厳しさのバランスを学びました。そして、今では想像さえ出来なかったアジリティーに挑戦しています!ハードルを跳ぶ姿を見る度に私の気持ちもジャンプします!

最初の頃のむぎを知らない方から「むぎちゃんおとなしいですね~」と言われる度に祐子先生と私は「いやいやいや」と全力否定(笑)でも、それほどにむぎは変わりました。むぎは扱いやすい犬ではありませんが先生のおかげで【犬を大切にすることはどういう事か】そしてその素晴らしさを学んでいます。犬ってどうしてこんなにかわいいんだろうといつも思います。

そして、色んな犬の色んな表情に出会えて触れ合える事・仲間がいる事がスクールの魅力です。先生に出会えてなかったらこんな日々はなかったと思うと感謝でいっぱいです。これからもたくさんの犬と一緒にトレーニングを楽しみたいなと心から願っています。

 

 

​【トレーナーより】

人が好きなむぎは私と初めて会った時も目を細め耳を倒し立派な尻尾を左右に振って大歓迎でした。そして「先生とむぎ」の関係になった今もその反応は変わらず、それがむぎの魅力で可愛らしい部分です。でも和犬らしくベタベタした関係は好まないし抱っこをせがむ事もないしお手入れも苦手で許容範囲が狭い!印象としては・・・極端だなと感じました。全体的に平均値というより円グラフにしたら星型になるだろうと思うくらいコレは絶対だめ。それは凄く好き!が極端。

自分に関わってほしくない訳ではなく「ちゃんと真面目に」向き合ってほしいと望む子です。今でもむぎの訓練はむぎに試されている感覚があり「先生、真剣にやってる?ほかの犬の事考えてない?むぎだけを見てる?」と問われています。一見淡白に見えるけど本質を見抜く力が強くてごまかしとか適当を嫌います。

むぎトレーニングの本題は咬み付き。犬にだって「嫌だ」と思う事はある訳ですが、それを咬み付いて伝えていたむぎ。犬に対しても人に対しても「嫌だ」の伝え方がその方法しか知らない様子。我慢する事や気にしない!って事も出来るんだよと時間をかけて伝えていきました。

特に自宅内でのむぎはTHEボス!でした。そこを見直す為に飼い主さんには長期に渡り生活スタイルを変えて頂きました。精神的にとても辛い時期だったと思います。反抗するむぎに対し私は厳しく強く徹底的に向き合うトレーニング方法を取り入れましたが、それをしっかり受け止め一緒に乗り越えて下さった事でとても良い結果が出てむぎの心が柔らかくなりましたね。あの時期を乗り越えたご家族の皆さんが素晴らしかった!あれだけ対犬に強気でいつ咬み付きにいくか分からないくらいピリピリしていた子が今では合同トレーニングで仏のような顔してみんなと楽しく一緒に過ごしています。そんな姿を見る度に心の底から「良かったね」と思いますし頑張ってきたご家族への感謝の気持ちでいっぱいになります。

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