根本様より (2021)
2013年11月。人生初のワンコ【虎太朗】が散歩デビューしたてのある日のこと。道にあるグレーチングと格闘する母子(笑)の元に白と茶のおっきな(に見えた)犬を抱きかかえて嬉しそうに駆け寄ってきた若い女性がいました。それが祐子先生と先代パートナー犬のKAIくんです。そう、我が家と祐子先生の出会いは先生の十八番「ナンパ♪」でした。ここから先生とのお付き合いが始まりました。翌月に開催される「あおぞら教室(しつけ教室)」にお誘いいただきそれまで本やネットで犬のしつけについては勉強していたものの、初めて見るプロのしつけ方法やお話しにただただ驚嘆したのを覚えています。また、近所に住んでいたため折に触れて一緒に遊んでもらい飼い主も色々勉強させてもらったり。こうした恵まれた環境とパグという犬種の特性もあってか、パピー特有のヤンチャ期は大変だったものの特段問題行動も見受けられず虎太朗はすくすく成長。「トレーニング=問題行動を直す為のもの」という思い込みが飼い主にあった為、先生に初トレーニングをお願いしたのは1年以上経ってから。散歩中に自転車等に跳びかかろうとする行動が増えた為相談をしました。
トレーニングに関する考え方が劇的に変わったのは2頭目のパグ【ちゃまめ】を迎えてからです。ちなみに先生は多頭飼育を推進していません。先生は犬達の心と向き合う事を大切にしており、それはたった1頭に対してでも簡単な事では無い事を知っているからです。それでも多頭飼育をはじめた我が家(笑)
パグは基本穏やかな性格で飼いやすい犬種と言われています。あんなにヤンチャだった虎太朗もすっかり落ち着いたし絆も出来ている(母ちゃん大好き甘えん坊男子なので)。
しかも今回は大人しい女の子(のはずだった)。
なんなら虎太朗の時より楽なんじゃないかとさえ考えていました。
ちゃまめには問題行動のあるなしに関係なく早いうちにトレーニングを受けさせようと迎える前から決めていました。虎太朗の時に興味を持っていたからです。涼しくなるのを待ってトレーニング開始!生後8か月になっていたちゃまめは「身体能力が高く天真爛漫なおてんば娘」と皆の目に写っていたと思います。しかし先生の分析は「許容範囲が狭い」「パニックになり易い」「ビビり」など・・・意外なものでした。そして良くも悪くも単純で素直な虎太朗に対し複雑で面倒な性格だったのです(笑)
実際トレーニングをはじめてみると挙動不審で手こずる事しばしば。
でも先生だと出来る。
上手にリード出来ない飼い主相手にちゃまめは不信感しかなくオドオドイライラ。
飼い主も悔しいやら情けないやらそのうちイライラ。
ちゃまめをよく理解できていなかった事、ちゃまめの心としっかり向き合っていない事、真剣に向き合う事の難しさを早々に思い知らされたのでした。
以来、先生の元で虎太朗とちゃまめ共にトレーニングを続けています。ちゃまめは6クールやってきました。先生はクール毎に飼い主の希望を取り入れつつ犬それぞれの得意を引き出し且つ苦手も克服できるようなトレーニング内容を組んでくれます。身体能力が高く身体を動かす欲求の強いちゃまめのトレーニングはとにかく走る事に重点を置き、現在はアジリティーを中心に行っています。そしてこの頃ようやく、ようやくトレーニング中にキラキラした眼で飼い主を見つめてくれるようになってきました。飼い主もちゃまめとの共同作業を心から楽しめるようになり信頼関係が深まっているのを感じます。
パグを我が家に迎えた時はまさかドッグスポーツを楽しむ事になるなんて想像していませんでした。トレーニングを通して愛犬だけでなく飼い主の世界も広げてくれた祐子先生に感謝です。まだまだ未熟な飼い主と沢山の可能性を秘めた虎太朗とちゃまめを今後とも宜しくお願い致します。
【トレーナーより】
虎太朗をナンパした日を良く覚えています(笑)
お腹ポンポコリンのパピー虎太朗がグレーチング前で拒絶。母ちゃんはこれを無理やり引っ張って良いものかどうか悩みながら一緒にしゃがんでいましたね。あの道を通る度に思い出します。元気で好奇心旺盛な虎太朗とのトレーニングは成長を見守りながら着々と伸びていきました。ほんと素直で褒められるのが嬉しい子。でも匂いかぎやマーキングが多くて男の主張も強かった!そんな中やってきたのがアスリートパグ。ちゃまめの印象は強烈です。大概2頭目以降は先住犬を盾にする場合が多く先住犬が食べる物は食べるし先住犬が進むなら進む。ちゃまめはまさにそのタイプ。我が強く負けず嫌いな女の子ですが常にガツガツと先頭を行くのではなく虎太朗の様子を伺うのが上手かった。盾にする割に虎太朗だけを散歩に連れ出し独りで留守番させると大絶叫で近所迷惑。車の中も大絶叫。全体的にピリピリした子で走りたい!怖い!楽しい!嫌だ!大好き!無理!の波が非常に激しいちゃまめ。パニックが多くいっぱいいっぱいだから人の顔を見ない。人に助けを求めない。人への甘え方が分からない。基本的になにをやるにも拒絶ばかりで独りでアタフタ。心臓の音が聞こえるくらい震えて耳を下げ腰も下がってしまう。よってトレーニングにクリッカーを導入し時間をかけてアイコンタクト練習から開始。そして今は・・・アイコンタクトはもちろん心が繋がっていないと出来ないドッグスポーツに挑戦できるくらいナイスコンビになってきましたね!時間がかかりました。本当にここまでの道のりは長かった。私もちゃまめに何かを教える事・伝える事が「難しい」と感じ何度も膝に手をつく事がありました。まだ課題はたくさん。虎太朗には虎太朗の良さを、ちゃまめにはちゃまめの良さがありますのでそれぞれを引き出しながらパグsライフ楽しんで下さい!この2頭は幼少期から生肉食なので毛艶がよく体臭もない!みなさん、会ったらぜひ触ってみて下さい★素晴らしいパグです。